フィルムカメラのデジタル化 – センサーの固定

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デジタルカメラのセンサーの固定位置と方法を検討する

こんにちは、リゲルインテリジェンスです。

フィルムカメラのデジタル化に際して「オリジナルのフィルムカメラの使い勝手は出来るだけ残す」と決めていますので、撮影時はデジタルカメラ側のモニターなどに頼らずに、

  1. カメラをファインダーを覗いてピントを合わせる=オートフォーカスは無いのでマニュアルでのピント合わせを行う
  2. カメラのシャッターボタンを押下して撮影する

を実現出来るようにしたいと思います。

センサーを固定するための加工を行う前に、フィルムカメラの構造を簡単にまとめてみます。

reflex

上記はフィルカメラ構造を簡易に示したものです。
ピントを合わせる際には入射光はミラーで反射されフォーカシングスクリーン上に結像されます。さらにプリズムにて複数回反射させることで倒立像を正立像にし、ファインダー上で自然に見えるようにします。
撮影時はミラーがフリップアップし、シャッターが開くことで入射光は直接フィルムの感光面に倒立像として結像します。

ファインダーで見た像と撮影画像が同じになるためには、図のAとBを正確に同じ距離とする必要があります。また、Cはフランジバックと呼ばれレンズのマウント面から感光面までの距離を表し、レンズマウントの種類によって厳密に決められています。レンズを交換した際にもきちんと無限遠にピントが合うように担保するためです。
(ちなみに今回改造するペンタックスのカメラでは45.46mm)

画像はカメラのフィルム位置固定部分です。

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カメラのボディフレームはアルミ合金のキャストですが、フィルムが乗るレール部分は切削加工を施して精度を出しています。そこに軽いバネ性のある裏蓋のフィルム押えを押し付けることで感光面の平滑性を出すようになっています。

よってデジタルカメラのセンサーもフィルムと同じ位置に固定すれば良いのですが、センサーの表面には保護ガラスやIRカット/ローパスのフィルターがあるため、センサーユニットとしての固定位置はフィルム面より前(レンズ側)にする必要があります。

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カメラのシャッター幕はフィルムレールからレンズ側に実測で1.5mm程のところに配置されていますので、センサーユニットもレール位置よりレンズ側に近づけて設置できますが、あまりに突出させるとシャッター幕との干渉が心配です。

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おそらくこのセンサーユニットの位置決めと加工が今回の改造で一番難しい部分になりそうです。

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